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      オプション取引 Q&A(下)    
―おくればせの事はじめ―
柳 沢 逸 司
(56)原先は板寄せ、オプションはザラバという
立会い方式の違いは何故?

−Q− 東穀取の大豆、粗糖、コーンの場合は、原先市場が「板寄せ・節商い」であるのに対し、オプション市場は「ザラバ」方式ですね。立会いの仕法が異なることは支障がないでしょうか?
−A− これも東穀取の伝統的な先物の立会い仕法とオプション取引の仕法との大きな違いで、これまでオプションが伸び悩んで来た理由のひとつかもしれません。
 実際にも海外から、確かイギリスからの注文だったと思いますが、東穀取のオプション市場に注文が入ったことがあります。それを東穀取の先物市場でヘッジしようとしたら、先物は節商いの単一約定で、戸惑ったという話を聞いたことがあります。もちろん外国人はザラバに慣れているのです。
 同じ先物商品ですから、取引手法も同じの方がいいのですが、東穀取の単一約定は、長い歴史と経緯の上に出来上がってきたものですし、ザラバ方式に比べても板寄せ方式は優れた長所をたくさん持っている取引仕法です。ザラバにはザラバの欠点もあるのです。
 そして、オプション取引は、なかなか板寄せ方式を採りにくい別の理由もあります。オプションでは、限月の他に「コール」と「プット」のそれぞれに売りと買いがあって、それぞれに権利行使価格が「アット」を中心に「ディープ・イン」、「イン」、「アウト」、「ディープ・アウト」と5本ずつ設定されます。この権利行使価格は先物相場が動くにつれて、次から次へと増えるのです。
 さらに、先物と違って、例えば、前に設定した権利行使価格は残っていますし、そのそれぞれにプレミアムがついていますから、先物に比べて、銘柄が非常に多いのです。以前のコンピュータ・システムでは容量以上に、同じ商品で銘柄の数が100本を超えて、パンクしそうになったこともあります。そういうわけで、これを板寄せで各銘柄のプレミアム価格を決めて行こうとすると、やってやれないこともないでしょうが、どんなにスピーディにやっても、時間がかかり過ぎるという問題があるのです。プレミアムも自由度が大きいですから、たくさんの選択肢があります。それで、いまは、やむを得ず、先物は板寄せ、オプションはザラバでやっているのです。
 アメリカやイギリスのように、オープン・アウト・クライのピットではなく、板寄せとザラバの違いはあっても、幸い両方ともコンピューター・システムですから、いまのところ身動きができないほどの支障にはなっていないと思います。
 先物は兄貴で、オプションは弟のような関係ですから、ザラバといっても、現状では先物価格が決まると、その時に集中してオプションの取引が行なわれ、プレミアムも、そのに時決まるというのが実状のようです。

続く

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