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オプション取引 Q&A
(下)
―おくればせの事はじめ―
柳 沢 逸 司
(48)権利行使されたら、売手はどうなるか?
−Q−
買い方が権利行使してきた場合、具体的にはどう対応するのでしょう?
−A−
オプションの売手は、買手から権利行使があったら、それを必ず受ける義務があります。この義務がオプションの売手が負っている義務のうち最大の義務で、取引最終日までは負っています。実際には、権利行使があると、オプションの買い集団と売り集団とがあって、権利行使の割当てをそのオプションの売り集団の中で抽選で決めますから、現実に割当てに当たる場合と当たらない場合があります。
オプションの売手は、一般的に権利行使を受ける義務は負っていますし、割当てに当たる可能性は常にありますから、権利行使の可能性が高くなってきたら、売手はその用意を、つまり先物にヘッジしておくのです。
−Q−
義務を放棄して「私は責任を負いたくない、知らない…」などと言い出す者が現われたときは、一体どうしたらいいでしょうか?
−A−
取引所取引は、一定のルールを決めて、それを取引参加者の全員が守るという前提で取引するのですから、都合が悪くなったから履行しないというような人は、そもそも市場参加者としては失格です。
−Q−
委託者の中に潜む不良分子、という問題は当然想定しておかなければならないと思うのです。原先市場で鉄砲撃ちがやる手法、例えば口座分散戦術などで初めから引っかけ狙いのアクションもあり得ようと思うのです。「取引所での取引は取引員会員がすべての責任を負っている立場であるから、取引員であるX社を除名する…」で差し支えないわけ
ですか?
−A−
取引所取引は、三位一体です。市場は、取引所だけではもちろん、取引所と会員取引員だけでも成り立ちません。委託者が参加して初めて市場です。ですが、委託者なら、無差別にどんな人でもいいかというと、そうではないのです。委託者も、いわば市場の重要な構成員ですから、市場に参加する資格が必要です。取引所や取引員は、その資格があると認められている者ばかりです。その資格の最低要件は、市場のルールを守るということです。義務を履行することです。これは、現代の契約社会では当たり前のことです。
ルールを守らない取引所や取引員は資格を剥奪されます。それと同じように、ルールを守りそうもない委託者を市場に入れると、市場そのものが潰れてしまいます。取引所は市場のルールを守らないような取引員を会員にしていません。取引員はルールを守りそうもない人を委託者にしてはいけないのです。資金力が十分でない人や判断能力のない人やルールを守りそうもない人を市場に参加させない責務が、取引所にも取引員にも課せられているのだと思います。
−Q−
あくまでも取引員がしっかりしなければいけない、ということですね。
続く
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