(27)時はカネなりというが、売手について言えるのか?
- −A− 遠い昔から「時は金」と言われますが、とくにオプションの売手にとっては「時の経過は金」と言えます。オプションは「タイム・ディケイ」の商品と言われるゆえんです。オプションの売手にとっては、市場が休んでいても、時間は後戻りせず必ず過ぎて行くものですから、時間の経過は売手に有利なことです。オプションの売手は、オプションの買手に時間を売りつけていますから、時間が少なくなればプレミアムが小さくなりますから、プレミアムが小さくなったところでオプションを買い戻せば、差額が利益になって、レースから離脱し義務は一切なくなるのです。
- 例えばプレミアム1,000円(粗糖なら1枚50,000円)で売ったオプションが、時間の経過で、いま800円(1枚40,000円)にプレミアムが下がっていれば、200円(1枚10,000円)の利益です。何事も起きずに、時間だけが過ぎることは、オプションの売手には有利なことです。
- −Q− 期限はまだ十分に残っていても、生じた利益を確定したいというときには、ポジションを変えたらいいわけですね。このとき原市場へ移るのですか?
- −A− いちいち先物市場に戻る必要は全くありません。兎であることをやめる、亀であることをやめれば、転売、買戻しすれば、レースから離脱します。オプションの売手や買手のポジションを変えるには、オプション市場の中でやるのです。
- −Q− ああそうですか。例えば私がプットの売手であるとします。いま利益勘定になるから直ぐに利食いしたいと思った場合、どうすればよいでしょうか。
- −A− プットを売っているのですから、そのプットを買い戻せばいいのです。当初プットを売ったときよりも、時間は経っていますから、プレミアムが小さくなっていれば、差額が利益であり、取引関係から離脱します。例えばプレミアム1,000円(粗糖なら1枚50,000円)でプットを売って、時間の経過で、プレミアムが800円(1枚40,000円)で買い戻せば、200円(1枚10,000円)の利益です。当初オプションを売ったときよりも、プレミアムが高くなっていれば、その差額は損失ですが、買い戻せば、取引関係からは離脱します。
- −Q− なるほど。売りポジションの買い戻しではなく、別にプットの買いを、同じ限月、権利行使価格で建てたい、というのも可能ですか。原市場でいう「利乗り両建て」の形にしたいときもあるでしょうから…。
- −A− それも出来ます。時間は動いていて、先物相場も変わっていますから、新しいオプションを買うことができます。
- −Q− 手仕舞いするときの清算は、期限まで待たなければいけませんか。
- −A− 期限まで待つ必要はありません。東穀取のオプション取引は、いつでも清算できます。期限まで待つことなく、途中でも転売、買い戻しでレースを降りることができます。
- −Q− さきにプレミアムをもらっている売手は、それよりも安いプレミアムで買い戻すことができれば儲かる。
- −A− その通りです。プットを売って、例えば1,000円(粗糖なら1枚50,000円)のプレミアムをもらっている。時間が経過して、そのプットのプレミアムが例えば600円(1枚30,000円)に下がった。そのとき直ちに買い戻せば、差し引き400円(1枚20,000円)の利益で取引は終了します。逆に、例えば1,000円(1枚50,000円)のプレミアムで買ったコールが、時間が経過して、例えば1,400円(1枚70,000円)にプレミアムが上がったという場合には、そのコールを転売すれば、やはり400円(1枚20,000円)の利益になります。
- −Q− 買いの方は、義務がないから、放ったらかしにしておけばよいわけですね。利益が出ない場合…。
- −A− そうです。さっきの例で、1,000円(粗糖なら1枚50,000円)のプレミアムで買ったプットが、200円(1枚10,000円)にプレミアムが下がったときは、転売すると800円(1枚40,000円)の損ですから、転売せず放っておいてもいいのでが、このプットをオプション市場で転売できれば、たとえ10,000円でも、その時のプレミアム分は戻ってくるのですから、転売できれば転売した方が、損が少なくて済みます。
- −Q− 買手から売手に変わる場合は、義務を負うから、放っておくわけにはいかない…。
- −A− そうですね。売手になって、まずかったなと思ったら、直ぐに買い戻すことでしょう。そうすれば、義務から解放されます。
続く
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