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      オプション取引 Q&A(上)    
―おくればせの事はじめ―
柳 沢 逸 司
   (20)オプション取引を始めたいとき、
         やめたいときは、どうするか?

−Q− オプションの理屈も分かったし、コールやプットの値動きも結構あるし、危険性も先物に比べて低そうだし、オプションをやってみようと、オプションを始めようとするときは、どこへ行って、何を言えばよいのか。そして、もう休みたい、もうやめたい、と思ったときは、どうすればよいのか、という初歩的な質問に答えてください。
−A− 東穀取のオプション市場にはマーケット・メーカーがいますから、マーケット・メーカーである取引員のところへ行ってみることです。マーケット・メーカーの取引員は、大体常時、売り注文と買い注文を市場に出していますから、権利行使価格を選択して、プレミアムの金額を決めて、これから先物相場が下がりそうだと思ったらプットを、上がりそうだと思ったらコールを買うことができます。(50)(52)参照

−Q− 一般委託者は、どのくらいいますか。
−A− いま東穀取のオプション市場には、プットもコールも、委託者は平均して、20%くらいに増えています。東穀取のオプション市場はザラバ市場ですから、市場が開いているときは、連続して取引が成立します。ということは、同じ商品の同じ限月の同じ権利行使価格のオプションでも、時間が少しでもずれると、プレミアム金額が違うことがあります。

−Q− プレミアムは、どのように変わっているのですか?
−A− 現在の東穀取のオプション市場では、基本的には、原市場の節商いが、午前9時、10時、11時、午後1時、2時、3時に始まる先物相場を見ていて、それと選択された行使価格との対比で決まってきます。

−Q− 誰が決めるんですか。
−A− オプション市場で決めるんです。いまの日本の先物取引の節商いというのは、先ず取引所が価格を提示して、その価格で何枚売りたいか何枚買いたいかという枚数だけが市場に出されるのです。価格に対して、いわば受け身的でして、その価格なら何枚買う、その価格なら買うのをやめた、その価格なら何枚売る、という意思表示をするのです。結果的には、売りと買いの枚数が合致したところで、その節の価格が決まるという仕組みです。一種のオークション(入札)ですが、オープン・アウトクライのザラバに慣れた欧米人がなかなか理解しないところです。
 オプションのザラバでは、オプション価格のプレミアムそのものと枚数の両方を、マーケット・メーカーの取引員が積極的に市場に提示するのです。節商いの先物のように、提示された価格を見ていて、枚数だけを出したり引っ込めたりするのとは違います。例えば、ある価格のオプションが瞬時に売り切れてしまえば、マーケット・メーカーは、また新たな価格で提示します。しばらく待っていれば、活発な市場なら、価格が変わってきます。

−Q− 取引が成立しない場合は、ノミナルを採用するわけですか。
−A− ある日の終了時に成立しない場合は、理論値を参考に帳入れ値段としています。先物の相場を見ていて、方程式で理論値が出ますから、それを採用することにしています。

−Q− 原市場の値が動いて、ザラバ取引のプレミアムが変わらないとしますか。そのギャップによって瞬時に得をしたり損をしたりというケースはあるでしょうか?
−A− むしろ原市場の方が単一約定の節商いで、ザラバの方が連続商いですから、一般的にはオプションの方が変化には対応しやすいと思います。節商いが時間の合間で休んでいる時間も、ザラバ取引はやっていますが、現状ではオプションの方が先物の取引状況を見ている場合が多いですから、先物取引が節商い中は、オプションの取引が成立しないときがあります。
 最近のように円相場が激しく動きますと、大豆や粗糖やコーンのような国際商品の先物相場が変動しますから、プレミアムも変わってきます。やはり先物が兄貴で、オプションは弟みたいなものですから、兄貴の動きを見て、弟は価格(プレミアム)を決めることになります。

−Q− オーダーが集中してきて、オプションのプレミアムが動くわけですか。
−A− そうです。注文が集中すれば、プレミアムは動きます。いまの東穀取のマーケット・メーカーの出す値段が変わるのです。例えば、円安になると、大豆の先物相場が急に上がりますから、オプションの価格であるプレミアムが変わります。コールのプレミアムは上がる、プットのプレミアムは下がるのです。例えば、円が1ドル100円から120円に下がって、1トン300ドルの大豆の先物相場は30,000円から36,000円に上がったとします。権利行使価格30,000円のコールのプレミアムは、大豆の先
物相場が30,000円から36,000千円に上がると、当然高くなります。
 ボラティリティが高くなってきたなと思ったときは、すでに低かったときの気配は消えてなくなっている。ぼんやりしていると、気配は変わってしまう。マーケット・メーカーのディーリング・マネージャーは、自分の出している限月の価格だけでなく、全部をみていますし、動きも俊敏です。

−Q− マーケット・メーカーは複数ですから、中に反応の鈍いのが居れば、他のマーケット・メーカーに押し込まれることもあるわけですね。
−A− よくあるようです。いまは大豆と粗糖とコーンのマーケット・メーカーとして、延べ24社が担当しています。大豆のメーカーが粗糖をやることも、粗糖のメーカーがコーンをやることも自由です。委託者も自由に注文を出してきますから、大豆の担当がコーンの注文を受けることもよくあることです。

続く

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