上巻目次へ              (13)へ   (15)へ
      オプション取引 Q&A(上)    
―おくればせの事はじめ―
柳 沢 逸 司
(14)コールで利益が出たら、プットで損をするか?

−Q− コールは買う権利ですね。これを買って利益が出たら、プット・オプションを買って持っている側は損になるわけですか?
−A− これは初心者が陥りやすい誤解なんです。オプションを勉強するとき、コールは買い、プットは売り、と覚えこんでしまうことから生じる誤解です。前にも申しましたように、「コール」は「コール」という商品、「プット」は「プット」という商品と思ったらいいと思います。コールとプットは、黄色い大豆と赤い小豆の違いくらい違う種類の商品です。コールの買手の相手は、プットでなくて、コールの売手なのです。
 では、コールとプットとは全く関係がないかというと、もちろん大いに関係にあります。原市場の先物相場が上がると、価値が上がるのがコールの買いで、先物相場が下がると、価値が上がるのがプットです。しかし、コールの利益分とプットの利益分が同じかというと、それぞれがどの辺に権利行使価格を選択しているかで違ってきます。
 先物相場と権利行使価格とを比べて、いま権利行使したら損が出るようなオプションを「アウト・オブ・ザ・マネー」と言い、いま権利行使したら益が出るようなオプションを「イン・ザ・マネー」と言います。この用語は、野球から来ているようですが、いま権利行使したら損(アウト)のときに権利
行使する人はいませんから、「アウト」のオプションのプレミアムは低いのです。例えば大豆の先物相場が30,000円のとき、権利行使価格32,000円のコールは、いま権利行使したら2,000円の損ですから、このコールのプレミアムは低いのです。また、いま権利行使したら益(イン)のとき、例えば大豆の先物相場が30,000円のとき、権利行使価格32,000円のプットは、いま行使したら2,000円の益が出ますから「イン」で、このオプションのプレミアムは、この利益分に時間価値が乗って高いのです。(10)参照
−Q− 「イン」か「アウト」かは、コールもプットも共通でしょうか?
−A− そうです。発生は逆ですが。要するにコールもプットも、権利行使して益が出れば「イン」、損が出れば「アウト」というのです。

続く

       上巻目次へ              (13)へ   (15)へ→