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収支が読めない
最近の出来高不振は取引員経営を根幹から揺るがす大問題だが、取引所運営も同様の問題に直面している。5月28、29日に東穀取と東工取の通常総会は無事に終了したが、新年度の予算枚数(1日の平均出来高)を大幅に下回る苦しいスタートとなり、いまだその突破口を見出せないでいる。
不振の原因のひとつは、このところの相場の乱高下にある。「こんなときは何をしても無理、あきらめて様子をみる以外に手がない」(団体職員)というのが正解のようだが、耐える以外に道はないのであうか。
食料品価格の相次ぐ値上げや原油価格の高値更新、ガソリンの値上げなどのニュースが連日のように放映されている。かつては材料難にあえいで2、3年前の古い新聞の切抜きをみせて「南アで鉱山ストが起こり、白金が……」など、一年中同じ材料で新規勧誘したときもある。それに比べると、いまは材料が豊富。ありすぎて判断に困るという贅沢な悩みを抱えている。
そのせいか相場の動きに冷静に対処できず、挙句の果ては後手後に振り回されて顧客の信頼を失うから目一杯の勝負を避ける。証拠金の大半が手付かずのまま残される「厚敷き」の手法が蔓延しているわけである。これには新規顧客導入の指導「預かり証拠金の3分の1以上の建玉はしません」などが影響しているのかも知れない。
「厚敷き」は精神的な安心感があるかもしれないが、そこに追証請求がこようものならショックは倍増する。むしろ満玉勝負を心がけ、追証をいれずに損切りを奨励した方がお客様は育つ。
「預り証拠金は増えているんだが、委託(手数料収人)がふえな。預りの何%が委託と計算できたが、いまは小口に分散して、収支の目安がたたない」(取引員営業本部長)という。預り100億円で委託4〜5億円が普通、いまは2億円の収友が見込めるか、どうか。
すべてのお客様に勝負を挑ませることはできないが、先物の世界にいる以上はそれを避けて通ることもできない。自信と勇気(度胸か)が欲しい。
(た) |