平成20年 5月19日(月)(毎週月曜日発行)第939号
        発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行人・米良 周 編集人・高橋 伸幸
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◇競争力強化と委託者保護 ミニ化商品は救世主になるのか
◇“めらの目”The Tradig Places仮説
◇“先物寸言”お金持ちの基準
◇“自著を語る”日本相場師列伝U
◆商品ファンド 4月の販売額3億円
◆5月の新規ファンド
 「マイスターセレクト・コモディティ戦略ファンド」
◆3月の運用成績 前月の反動か、全般に低調
◆あおばFPが廃業
◆JCCH経営改革推進室、室長に保護基金の高橋専務


競争力強化と委託者保護
ミニ化商品は救世主になるのか
  
 5月連休明けの商品先物市場は石油市場が連日の開所来高値を更新、穀物市場も時にストップ高をみせるなど、相変わらず値動きは激しいい相場の動きに反して、出来高は細る一方である。取組高の減少にも歯止めが見えない。
 市場活性化は厚い取組高なくしては語れない。いまはディーリングの時代、「宵越しのポジションは持たないので取組は増えない」という説もあるが、取組高の減少に比例して出来高が落ち込んでいることをみても取組高を無視することはできない。
 4月の売買高トップのアストマックスの建玉2200枚強、取組高ベースでは卜下位にランクされる。かつては売買高のトップテンに入るためには建玉ベースで10万枚以上必要であった。それがいま5万枚以上の取組を持つのは2社(三菱商事フューチャーズ証券、岡地)だけである。3万枚超が3社豊商事、第一商品、オリオン交易)。高額証拠金による一時的な取組の減少として片付けるには、異常な減り方だ。ストップの連発で再起不能にまで叩かれた結果でないことをただ祈るだけである。
 取引所は市場活性化の受け皿として「ミニ化商品」の拡充を目指している。
 東京工業品取引所は「金ミニ」取引を現行の期近3限月制から6限月制に移行するという。参加取引員の数も徐々に増えて、標準取引とミニ取引の裁定取引の機会拡大から、その相乗効果に期待がよせられている。6限月制への移行は7月7日の予定。
 車京穀物商品取引所も15日の理事会で、理事長提案として6月早々にも東穀インデックスの公開、今夏今秋にかけて商品の多様化を図るためNOn−GMO大豆に次ぐミニ商品の上場を目指している。とうもろこし、砂糖のミニ取引が検討されているようだ。コメ、小麦の大型商品の上場実現は来年以降の話。最後の切り札ともいわれるこの2商品、とてもいまの現状でほ大きく育てることは難しい。
 ミニ取引は市場参加者の小口化を意味し、取引員(外務員)の中にはコスト倒れとして敬遠する向きもある。手軽な気持ちで始めたNo大豆がストップの連続で数十万の損失で去っていった人もいる。それまでは「安心して遊んでいられる唯一の商品だ」と手放しで喜んでいたために、相場の急変に備えを怠っていた報いに襲われてLまった。
 FX取引が着実にファンを増やしているのは、一説によると追加資金の請求がないかららしい(FX取引者)。5万、10万の小口投資家も多いという。証拠金5方円で10倍のしバレッジをかけて50万円分のトル取引、若年層に多いとか。トップで玉L整理できないということもほとんどない。ほとんどが証拠金の範囲内で決済される。
 商品先物は同一方向ストップが連続することがしばしばみられる。決済したくてもできない。いくらミニ商品でも、追証請求がきてから「どうしますか」では手遅れ、完膚なきまでに叩かれては再起もかなわない。
 産業インフラの必要性からいえば、ミニ化に走るよりも、当業者開拓に取引所が率先垂範してくれることが望ましい。当業者のへッジ玉は損して当たり前、これで利益を出そうと思えば、その時点でスペキュレーションになる。ヘッジの損が投資家の利益になる。損を出してもつぶれない取引ユーザーの掘り起こしが待たれる。
(た)

 (2008年5月19日―第939号)