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吠えない犬は叩かれる
4月は久しぶりに顔を見る知人が立て続けに訪ねてきた。一人は退職時に2000万円のキャッシュを保有、フルコミッション・セールスに身を転じ20年、その殆どを先物相場につぎ込んできたという。
最近の相場動向の激しさに、さすがの剣道7段師範士(まだ錬士だったか?)も精神的に参ったようで「ここら辺が潮時、家にいた方が余分な出費がなくて済む」と、何となく寂しい別れになってしまったが、相場を語るときの熱き情熱は完全に消滅していなかった。キャリアだけでは飯が食えないフルコミの厳しさが感じられた。
相場に取組む姿勢や研究心、生涯勉強だよの教えは、生活給が保証されている社員セールス時代に身につけていかなければならないことだが、往々にして忘れがち。何となくその日を過して平々凡々に一日を終わる人が多い。いまの先物業界にそんな余裕はないはずなんだが…。
もう一人は管理部門を背負ってきた人。長年、営業の後始末に係ってきた関係で弁護士先生の知り合いも多い。「守秘義務あり」で、個別の案件には一切触れない口の重い人だが、最近の業界の凋落には大いに不満があるようで、管理部会と日本商品先物取引協会(日商協)の激論の一端を語った。
現場を熟知している担当者の言い分を聞かず、社の代表者の意見しか取り上げない。折角、業界サイドの意見書を出しても代表者会議の席上でその支援が得られずに終わった。「批判めいたことは口にしない」風潮が業界に蔓延している。これを打破しない限り、ずるずるこのまま衰退の一途をたどる、とかなり手厳しい意見を吐いた。
かつては「このままではいけない」と、時をわきまえてズバリもの申す業界人がいた。いまがまさにその時。披の知り合いの弁塵士は「吠えない犬は叩かれる」が持論のようで、役所.団体に向けて声を上げなければならない時だという。法改正の途上にあるいまが最後のチャンスだ。
(た) |