平成20年 4月28日(月)(毎週月曜日発行)第936号
        発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行人・米良 周 編集人・高橋 伸幸
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◇概争力強化と委託者保護 プランクトンのいない海には、鯨は育たない
 大衆が寄ってくる市場造りが急務
◇“先物寸言”メッセンジャーを射る
◆24日、ようやく一服 ストップ無しは昨年の12月以来
◆金利先物も波乱 緊急証拠金制度を発動
◆人事異動 ・農林水産省 ・フジフューチャーズ
◆中大取、08年度予算 前年実績ベースに組み立て
◆動く取引所 職員はフル活動
 検定試験はゴム・石油に石油にテクニカル分析を追加
◆“先物文化”稀な出来事とトカゲの脳


競争力強化と委託者保護
プランクトンのいない海には、鯨は育たない
大衆が寄ってくる市場造りが急務

「市場活性化」論議も、最近は焦点がボケてきた。プロ化市場論に始まり、取引所の株式会社化、上場商品のETF(上場投資信託}など金融市場との融合、いくつかの具体的な問題も浮上していたが、3、4月の出来高不振で現実に引き戻された。
 最近の出来高不振は価格高騰による市場の乱高下、ボラティリティの高さによるものだ。敗者は完膚なきまでに叩かれて市場から離脱、それが取組高の減少につながっている。そんな中で出来高の回復だけを期待するのは無理な話。いまは現実を直視して、取組増につながる啓蒙普及に全力を注入すべきときだ。
 緊縮予算を組んで市場回復に期待をかけている取引所、取引員。日本商品先物取引協会(日商協)や日本商品清算機構(JCCH)は会費の大幅引き上げを要求、現実を無視した勝手主義を押し付けている。弱者の立場の会員サイドからは「なぜこんなときに」と不満の声が充満している。
 一般投資家に向けての啓蒙普及には、それなりのコスト)費用)が伴う。一社単独で行うよりも業界挙げて取組むことが必要といわれ、業界団体は「さきもの知識普及委員会」を立ち上げて啓蒙活動に乗り出りだしたが、頻度が少なく業界内の話題にも上らない。
 取引所主催のセミナーは外務員を対象としたものが主流で、これを投資家に門戸を開放する。外務員も顧客や見込み客に参加を呼びかけるが、取引所も外向けにPR展開をする。知らしめる努力が欠如している。「さきもの知識普及委員会」主催ならば、国際フォーラムの会場を借り切って大セミナーを敢行する気構えが欲しい。いま世界各地で生活関連物資(コメ、小麦、石油など)が高騰し、コメ騒動に発展しそうな勢いだ。先物市場の存在をアピールするまたとないチャンス。市場が寂れているときに、いくら市場振興を図っても無駄であるが、いま出来高は少ないが、市場は元気だ。
 プロ化市場論から個人投資家の存在が軽視されがちだが、市場の流動性を確保場も存続できないであろう。「プランクトンのいない海には、鯨が育たない」(取引員経営者)ように、さまぎまな立場の人たちか市場参入が一番ましい。プランクトン(零細投資家はいらない、利益効率の高い大口顧客がいればよい「これがかつての取引経営の根幹であった。その挙句、池の中に追い込んだ本マグロ(優良顧客)をヤスでつくという負の遺産を引きずってしまった。いまは経営環境も変わり、ローコストで顧客管理のできるネット取引も普及している。そこでは誰もが手軽に楽しめる。プランクトンも育ち、アジ、サバ(中堅顧客層)、マグロ、鯨も育っている。
 いまの市場規模で、何千億ドルもの資金を運用するファンド・マネージャー、彼らが市場に参入すれば「金魚鉢に鯰を放り込むようなもの」、市場破壊に陥る。いまは市場の流動性を高めるためにも、ポリュウム・アップ(取組増)に取組むとき。

 (2008年4月28日―第936号)