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取組が伸びない、まだ春、遠い
3月の出来高は12年ぶりに500万枚割れの惨憺たる結果に終わった。年度末の有終の美を飾ることなく、先行きの不安を募らせて4月相場入りした。相場つきは3月の延長線上にあり、警戒感からか出来高はパッとしない。
出来高は良い月もあれば、悪い月もある。その時々の相場動向に左右されるからで、日々の点でとらえて語るべきものではないが、最近の出来高不振には楽観視できないものが感じられる。一般社会に見られる構造不況が業界をすっぼり包み込んでいる。そんな状況下で、明日の生活費をどう稔出するか、いまは今日の収入が欲しいと真剣に考え込んでいる姿が想像される。
かつては相場があまりにも動かずに、手数料も振れないということはあったが、いまの相場は元気すぎて、縦横無尽に勝手気ままな動きを日々みせている。まさに「商品の時代」を象徴し20年、いや30年に一度あるかないかの動きだ。サブプライムローン問題をきっかけに行き場をなくした金融マネーが商品市場に流入したことが、その背景にある。
「さて、どうするか?」と考える余裕すら与えられないほどの、あまりにも激しい動きの中では紛議未然防止の証拠金管理すらできない。眺めて、手を出さないのが賢明なのか、大金を夢見て一発勝負するか、顧客あるいは外務員の度胸(?)が試されている。
眺めている人が多いからではないたろうが、最近の取組高の減少は危機的水準にある。予算枚数をクリアできない日が続き、日々の出来高に関心が注がれて、明日の収入源の取組残がおろそかにされてはこなかっただろうか。
そもそも取組高は人気のバロメーターといわれ、古くから相場分析の貴重な判断材料だった。古参の外務員はその増減だけを記録し、相場を占ってきたりもした。いまその戦法は通用するのだろうか。
東京穀物商品取引所の取組高はかろうじて20万枚を維持、平常時の3割ぐらに低下したままだ。
出来高では貢献したといわれているザラバ取引化した東京工業品取引所の取組高も一向に増えない。取組がないから値段だけが一人飛び跳ねているという結果に終わっている。委託者の消耗もその分きつくなる。
手数料自由化で日計り商い(その日のうちにポジションを整理する)が可能になり、取組高が増えないのか。デイトレーダーの存在は無視できないが、ポジションを持てる市場つくりも大事。市場管理、証拠金額、市場振興策、あと何があるのだろうか。
(た)
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