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現物商品のプロとは何者なのか
現物商品は通常縦の経由をたどる。「生産者7→流通業者(卸)→加工需要家→流通業者(小売り}→需要家(消費者)」である。
末端に位置する需要家は政治家や官僚などを除くと、なんらかの形で生産者、流通業者、加工需要家に分類される。芸術家は絵画、小説、詩歌、音楽の生産者といえよう。その製品は商品ファンドに仕立てることもできる。
商品先物市場はプロの市場たるべし、という意見は政治家、官僚といった現物商品の経路に係わらない人々(アマ〉は除外してしかるべし、ということなのたろうか。
皮肉っぽい書き方になったが、現物商品に関してはプロとアマの線引きはできないと言いたいのである。
個人的なことをいえば、私自身金とプラチナの積み立て口座に加入している。金のビアカップ、金とプラチナのワインカップと一部を現物化している。いつ換金してもいい、となれば位置付けとしては縦の経路の上(生産者)に潜在的に立っている。いつ換金しても、という心構えは金、プラチナの先物相場に(プロとして)注意を払っているということである。
横浜で野菜先物が登場したとき、これで先物市場参加者層が広がると大きく期待したのは買い物のプロ(主婦が、買い物を通じ野菜の値段の変化に通じたプロだと考えたからである。
野菜先物はバスケット化されているがゆえに値段のばらつきが収れんされ、結果的に価格変動がならされるという価格変動性の欠如が指摘された。野菜の値段のプロである主婦層の勧誘に二の足、三の足を踏んだせいか、個人〈野菜のプロ)の参入は限られ、流通業者、生産者の玉も流動性乏しきがゆえに膨らむことはなく、上場は不発に終わった。
末端のプロが育たなかった、育てなかった結果ではなかろうか。
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シカゴ大豆期近が111月25日、1ブッシュル11.14ドルと1988年高値10.99ドルを上回り34年来の高値を付けた。残る高値目標は史上最高値である1973年の12.9ドル。
1988年高値は米産大豆が熱波と干ばつで減産となつた結果だが、1973年高値は1972年のエルニーニョ現象(ペルー沖合の海温上昇)によるアンチヨビ(片口いわし)漁獲高の激減で大豆ミールに代替需要が入る一方、旧ソ連の穀物減産とそのカバーとしての米産穀物の大量秘密買付け(穀物強奪事件)の余波が及んだものだ。
今回はどうか。
英紙ファイナンシャル・タイムス(FT、11月29日付)の「大豆、食品価格インフレをかき立てる」と題する記事から高騰要因を抜き出してみる。
・バイオ燃料向け需要増大が原油の1バレル100ドルを視野に入れた動きから改めて見直される一方、米産に次ぐ世界第二の供給源であるブラジル産に主産地マトグラソ州の乾燥した天候下、作柄不安が高まっている。
・米産では今年の作付けが米国でのバイオ燃料の主力であるトウモロコシに避かれ、大豆は減反(約16%減)を強いられた結果、世界大豆在庫が底を尽きかねない懸念が生じている。
・世界最大の輸入国(世界シェア40%)である中国が、病害でと殺した豚の増産をはかるため、飼料原料である大豆の輸入関税を3%から1%に引き下げ、輸入促進を目ざしている。
・ブラジル通貨リアルは年初比で23.5%(対米ドル)上昇し、ドル建て大豆値上がり効果を相殺、増産意欲をそいでいる。
大豆高が食品インフレをかき立てるのはどうしてか。
およそ80%は大豆ミール向け。大豆高はトウモロコシ、小麦など他の飼料原料高と相まって、ニワトリ、豚、牛、羊などの飼育コストを突き上げ、食肉価格の高騰を招いていくからだ。
大豆高騰は08年の米国産作付けで、増産に結び付くのか、この点について、FTの記事では次のように解説している。
「シカゴトウモロコシの08年12月限は1ブッシュル4.25ドルと現行現物価格3.8ドルを上回っておる。一方、シカゴ大豆08年11月限は10.20ドルと現行現物価格を下回っている。大豆とトウモロコシの比価は06年の大豆割安(大豆1.8倍)から回復、まだ2.4倍と作付け再転換をうながす水準ではない。トウモロコシが4ドルとすれば、その3倍の12ドルでないと大豆への転換は促進されない」
大豆増産には史上最高値更新を視野に入れねばならない。ともいえよう。
08年に向けて金と大豆が最高値更新を競うことになりかねない。
個人プロの活躍の場は広がる。 |