平成19年 11月12日(月)(毎週月曜日発行)第914号
        発行所 有限会社 先物ジャーナル社
        発行人・米良 周 編集人・高橋 伸幸
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フジF、本社売却 流動資産の充実で、顧客本位の経営強化
◇“めらの目”原油100ドル接近でインフレ警戒警報
◇“先物寸言”管理者のジレンマ
◆くりっく365 10月は282万枚
◆商品ファンド 9月の運用成績 プラス運用銘柄が続出
◆“自著を語る”プロの投資家を超えた!ハイブリッド取引
◆先物協会、平時のトランスファーを要請
◆中大取、上海取とMOU調印
◆調査部会11月例会 ドル・円相場の動向について


フジF、本社売却
流動資産の充実で、顧客本位の経営強化
 「ビーナス」を擁して電子(ネット)取引の最大手にいるフジフューチャーズ〈本社:中央区日本橋、寺町博社長)は40年近く住み慣れた本社ビルを一般入札方式で売却した。落札したのは東証一部上場の不動産投資運用会社・クリード(本社:千代田区霞ケ閑、宗吉敏彦社長)で、落札価格は27億8000万円、坪単価3520万円に相当する。この価格は土地評価によるもので、クリードは既存建物を壊し新ビルを建てる予定。
 フジFの本社移転は計画によると08年5月頃になる。すでに新本社は中央区新川にある住友不動産茅場町ビルに2フロアー500坪のスペースを確保している。また同社の東京支店はその機会に本社に統合される。
 商品先物業界は経営の柱となる出来高の落ち込みで、各社ともに減収を強いられている。行為規制の強化で外務員の勧誘活動が制約されたこともあるが、それ以上に財務の規制比率による建玉制限の縛りがきつい。
 建玉が偏り、片建玉が増えると流動性リスクが高くなるので「特別清算預託金」を割増して積まなければならない。自己玉で偏在を正そうとすると全体の建玉に対する純資産規制比率に抵触するし、自己玉リスクも生じる。毎日、高額のキャッシュ・デリバリーが発生する取引員経営にとって土地以上に流動資産である現金の厚みを増やす必要が生じている。
 本社売却にあたりフジFの定村雅文副社長は「いまの本社は立地条件に恵まれて古い社員ほど愛着を持っている。業界の現状が厳しいだけに、売却がへんな誤解を招くとも限らないので当社の本意をいうと、流動資産をアップし財務比率潤沢にして、収益構造を圧迫する問題を除去するこにある。取引所の制度設計が24時間取引の流れにあり、お客様本位の取引形態を強化するにはシステ投資も欠かせない。取次業務の引受けには更なる建玉増もあり、流動資本は潤沢なくらい欲しい」
 「当社では対面営業部門にもネットを介した取引システム・ウィンザープラスを提供した。コミッションセールスにも開放して、利用者はこのひと月強の間に500人近くに達した。お客様の自己裁量で商いしていただくためには、それに見合う情報の提供は不可欠で、24時間制になれば、ますますその頻度が高まる。玉の片寄りも生じてくるが、お客様の利便性を第一に考えて希望を叶えて行く」と、顧客本位の経営強化を断言した。

 (2007年11月12日―第914号)