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啓蒙と勧誘の違い
河野 龍男
 外務員研修テキストの「受託業務の基礎知識」に於いて、不特定多数者の商品先物取引への勧誘に当たっては、この取引の特性や仕組みについての理解を求めねばならない、とする。一般的には商品先物取引に係る営業は、まず商品先物取引を解説することから始まるのが普通である。登録外務員は顧客に対して商品先物取引の正しい知識を与えることが求められる。
 Whalis Futures。まずは啓蒙活動の中で、理解度、興味関心度、資産内容等をアンケート等で聞き取り、将来の勧誘対象に該当するか否かの判定をせよと教えている。
 すなわち啓蒙とは、商品先物取引の知識を持たない人々に正しい知識を得させることを指す。
 ○先物取引とは一体どんな取引なのか。その仕組みや制度、歴史など。
 ○他金融商品との比較、メリット、デメリット一事実をつつみ隠さず。
 ○先物取引をどの程度知っているか。金融商品や投資への理解度、関心度アンケート。
 アンケートはアンケートで終わること。アンケートと称して、先物取引のメリットを強調したりすると「勧誘」となるし、それは法第214条7号(勧誘告知、確認の義務)違反となる。
 「勧誘」とは、経済産業省のガイドライン素案の定義によれば、「商品先物取引の委託契約締結又は締結後の個々の取引の委託の意思形成に影響を与える程度に勧める行為を言う」としている。
 ○先物取引を始めませんか取引数量を増してみ十せんか。
 ○先物取引は少ない資金で大きな利益を得ることができる取引です。─先物取引のメリットを強調するをど、客観的にみて顧客の意志の決定に影響を与えていると考えられる場合は「勧誘」に含まれる。
 外務活動はまずはじめに啓蒙活動ありき、そしてしかるべき後に勧誘活動が始まると教えているねだ。省略するがテキストでではコミュニケーションの在り方にまで及んでいる。
 啓蒙活動に不招請云々はない。
(週刊 先物ジャーナル 912号 掲載)