◇産構審、市場の流動性増大には、利便性の向上と商品の多様化が不可欠
◇“先物寸言”企業の社会的責任
◆金商法余話 投資家の自己責任
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◆商品ファンドの運用残高は312億円
◆9日コーンに異変
◆“先物オタクのススメ パートX”飛躍できるものかどうか
◆商品ファンド 8月運用成績 42本中プラス運用は6本
◆調査部会10月例会
◆日本アクロスの建玉移管
◆東工取 システムの運用スケジュール
産構審、市場の流動性増大には
利便性の向上と商品の多様化が不可欠
産構審・商品取引所分科会は11日、今年2回目の会合を開いた。前回(9月27日開催)は「商品先物取引を巡る現状について」がテーマで、現状認識を知るには申し分ない話し合いであったが、今回は@市場の流動性の増大に向けた課題、A商品を投資対象としたETFについて、より具体的なことが論議された。
市場の流動性の増大には、市場の利便性の向上と投資家ニーズをふまえた多様な上場商品が必要であるとの見解がなされた。商品を投資対象としたETF(上場投資信託)については、国内の商品価格に連動した商品開発をすれば相乗効果が発揮されて、国内の商品先物市場の流動性が増す、との見方が大勢を占めた。
市場の流動性の増大は、いま国内の先物市場が最も注視しなければならない大きな問題である。世界の先物市場は2000年以降、電子取引の普及などによって飛躍的に発展し、金融先物商品を併設しているCME(シカゴマーカンタイル取引所)の出来高は00年の2億万枚から06年には14億万枚に、商品先物に特化LているNYMEX(ニューヨークマーカンタイル取引所)も00年の1億万枚から06年には3億万枚弱にまでその規模を膨らませている。世界全体の先物取引出来高は近年、大連など中国の著しい台頭もあって01年の1.8億万枚から06年には5.27億万枚に、この5年間で3倍増である。
一方、国内の商品先物市場は03年の1.55億万枚をピークに減少傾向を見せ06年には8500万枚に5割近くも落ち込んだ。07年もこの減少傾向に歯止めがかからず4〜8月の実績ベースで前年比23.7%減となつている。
出来高の減少は市場流動性の低下を意味し、僅かの玉で値段が飛んだり、手仕舞いしたくても玉が入らなかったり、先物市場が持つ本来の機能(価格の平準化やヘッジ)までもが消滅してしまう。それだけに流動性の確保・増大は国内の市場関係者すべてが待ち望んでいる。
欧米の成功例のひとつに電子取引システムの強化があげられる。取引執行スピードや処理能力の拡張、市場アクセスの拡大など利便性の強化に取り組む努力が必要になる。同一画面で複数の取引所にアクセス可能な1SV(Independet Software Vender)端末の普及などで取引所間の競争も国境を越えた時代に突入している。投資家の手法もさまざまでアルゴリズム取引(コンピューターによる自動売買取引)など新しいタイプの市場参加者も出現している。沢山の投資家から出資を募り運用する各種のファンドや自己資金のみを運用する投資会社(プロップファーム)も誕生した。
彼らを市場に参入させるためには、投資家を引きつける魅力ある上場商品が必要になる。市場に参入しやすい環境の整備も必要になる。市場の流動性増大には、市場の利便性向上が不可欠であることは避けて通れない。 |