平成19年
9月3日(月)
(毎週月曜日発行)第904号
発行所 有限会社 先物ジャーナル社
発行人・米良 周 編集人・高橋 伸幸
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◇中大取、石油市場 受渡枚数で記録更新
◇“先物寸言”相場観・相場感・相場勘
◆日本ユニコム、オータムW(ダブル)キャンペーン
◆ネット3社の統合、正式合意
◆2007年3月期決算 専業取引員 財務状況(1)
◆東穀取、ザラバ取引システムの売買手法を学ぶ
◆金融バブルの崩壊 商品先物市場にも波及
中大取、石油市場 受渡枚数で記録更新
中部大阪商品取引所(中大取)はガソリン・スタンド(SS)などの小口ユーザー開拓に積極的で、SS業者の利便性を考えて07年6月限から受渡単位を20`gから10`gに引き下げた。
この地道な運動が市場に浸透しつつあるのか、石油市場のガソリン、灯油は9月限納会で過去最高の受渡高を記録した。受渡枚数はガソリン2519枚(これまでの記録07年6月限の1891枚)灯油3065枚(同07年2月限の2059枚)だった。主な受渡明細はガソリンが岡地(渡963受1009)、日本ユニコム(681―122)、ばんせい証券(0―487)、USSひまわり(873―653)、灯油は岡地(465―756)、日本ユニコム(220―129)、USSひまわり(945―906〉。その他ではオリオン交易、三貴商事、豊商事、三菱商事フューチャーズ証券、かざかコモディティなどが受渡に名を連ねている。
「前年同月のガソリン受渡高は 900枚弱、単純に2倍しても1800枚割れに留まっていた。業者の利便性が良くなったことが今回の最高記録の更新につながった」(同取、サービス部)といえる。更なる啓蒙普及には、業界を挙げて取り組んでいく必要がある。
●必要な当業者開拓
当業者の掘り起こしは商品先物業界の大きな課題でもある。かつては当業者が取引員を兼務していた時代があった。地場系とも称された彼らの動向が時に相場を大きく動かし、プロ外務員を育てても来た。
メーカーなどの川上の勢力が強かった時代、川下の小売業者の調整役として果敢にリスクに挑んでいた川中の問屋業者がへッジの場として、時には現物調達の場として、または換金の場として利用していた。いま当業系の取引員は東京穀物商品取引所の4社だけになってしまったという。
流通事情の変化は巨大な小売業者(量販店〉を生み、メーカーや生産者との直取引に発展して、問屋業は衰退した。中間段階のマージンを無くして安く販売する「中抜き商法」が横行したためである。だが彼らにもいずれヘッジの場が必要になる。買い過ぎたり、換金の場として、時には現物手当ての必要に迫られるかも知れない。
近年、商品先物市場には様々な商品が上場された。そのうち成功したといえるのは石油市場ぐらいだ。東穀取のコーヒーは健闘している部類に入るとしても、他は総じて惨敗である。石油市場のガソリン、灯油は一般に馴染みやすくリテール営業の格好の商品となった。コーヒーもその意味ではよく似ている。鉄スクラップやニッケル、更にはアルミニウムなどの金属商品が揃って不振なのは一般に馴染みが無いからで、海外市場であれだけ新値更新して騒がれている時も、営業の対象から外された。
市場流動性が乏しいと当業玉も入りにくい。僅かの玉で値が動くから一般の人も避ける。当然ファンド玉は見向きもしない。誰かが出動しない限り、値付け売買で終わってしまう。市場振興を取引員に依存するのではなく、取引所自らが当業者の開拓に動くときが来た。初めは仲間取引の延長であるかも知れないが、類が友を呼び商いが膨らんでくると共に目敏い外務員が客を呼んでくる。当業者の開拓に動いている中大取には大いに共感する。
(高橋)
(2007年9月3日―第904号)