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TOCOMの24時間取引への疑問
「Tocom(東京工業品取引所)24時間取引を計画」
英紙ファイナンシャル・タイムス(FT、28日付)“カンパニー&マーケット”面のトップ記事の見出しである。
経済産業省が27日に公表した工業品先物市場強化に関する報告書を受けての記事。その内容は小紙一面に譲るとして、FTの記事をまず紹介する。
・Tocomは24時間取引を計画しているが、これは外国勢投資家を吸引する一方、東京がアジアの国際金融市場作りに手間取っているという批判をかわす狙いがある。ニューヨーク・マーカンタイル・エクスチェンジやシカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジといった世界の大手商品取引所は事実上インターネット・ベースで24時間操業体制にあるが、Tocomはわずか5時間取引にとどまっている。
・Tocomの小野里光博理事は「取引所は24時間取引に備えるべきだ。外国人投資家と機関投資家への吸引カが増すから」とし、専業トレーダーや世界を股にかける商社の関心も引き付けると付言する。
・Tocomの取引員参画を予定しているフィマートの日本代表、ジュリアン・ラ・ノーブル氏は「単に取引時間を延長するだけなら流動性は増大するのではなく、逆に希薄になりかねない。外国勢を呼び込むためには市場への参入のしやすさと効率的な取引プラットフォームが必要だ」と指摘する。
ノーブル氏は「外国勢の利用度向上には海外の一部ライバル取引所が認めているオフショア(海外)のメンバーシップを採用する手もある」と述べている(日本では現に日本に所在し、直接取引所で取引することしか忍められていない)
・Tocomの取引員メンバーであるクレディ・スイス証券の日本ディレクターであるコーリン・マックファーレン氏は「24時間取引は多分望ましい展開をみせよう。なぜなら車京の夜の時間帯には他の世界では開業しているからだ。その結果、異なる取引所間の裁定取引が可能になる」と述べている。
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FTの記事には「Tocomは改革への圧力下にある。経済財政諮問会議は『商品取引所はグローバルなカネの流れに完全に取り残され、価格形成機能は他国に奪われている』とその姿勢への枇判している」という記述がある。
FTの記事自体は客観的で物言いを付けるところではない。
だが、5時間取引を24時間取引にして、日本の商品先物市場の活性化に果たしてつながっていくのだろうか。疑問点を列記してみる。
日本で上場されている商品の中心は国際商品。海外の指標市場と完全につながっている。なにも先物市場だけでない。同時間帯のアジアの現物市場との裁定が働いている。例えば金。シドニー→東京・香港・シンガポール→ロンドン・チューリッヒ→ニューヨークと24時間で日本は国際市場に組み込まれている。なぜ、バトンタッチではいけないのか。
24時間取引は市場要員の大幅増加となり、市場コスト増加につながる。市場管理の責任者は三交代なら3人、深夜勤務の疲れをとるため一日休みをいれれば4人。
お目々ばっちりの外国勢(欧米)と、体内時計に逆らう日本勢。同じ取引能力なら夜の時間帯には日本勢は勝てない。
「ガソリン、灯油の仕入れの多様化を考えてみませんか?」、
中部大阪商品取引所のポスターが届いた。
当業者への呼び掛けだ。円建ての昼間取引、当業者だって夜はねむりたい。夜間帯の利用者はマネーゲームへの参加者だけになるのではないのか。マネーゲームはあくまでマネーゲーム。当業者の利用しやすい(それに対応した日本と同じ時間帯のリスクテーカー市場作りが先行すべきではないのか。
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FTの「Tocom、24時間取引」の記事の下に「ハイリスクが”スーパー・リッチ”の富増殖に寄与」という見出しの記事が出ている。
「世界の9万5000人のスーパーリッチ(超富豪は06年、単なる富豪への優位性を高めた」
メリルリンチとキャップ・ジェミニによる諷査内容を紹介したもので、06年に投資資産3000万ドル以上の超富豪の資産は16.8%増えたのに比べ、資産が 100万〜 500万ドルの層では 6.4%増にとどまったという内容。
「このギャップは上昇相場とグローバリゼーションの進展によって加速された。メリルリンチの個人顧客グループヘッド、ニック・タッカー氏はこの差は超富豪が、より高いリスクを選好したためで、事がうまく運べば、より積極的な超富豪はより慎重な並みの富豪より好い成績を収める」
「富める人々は06年、ヘッジファンドと非公開株の保有をぐんと減らし、不動産と株式への投資を増やした」
超富豪はより高いリスクをとるから、ますます富む、ということはわかる。
だがね、と考える。高転びに転ぶのもまたスーパーリッチであることは古今東西を問わない。相場師研究家、鍋島高明さんの本にみる通りだ。
ここ2か月あまり、歯と耳が故障し、急性嫌筆症にかかっていた筆者にとって、商品相場の動きは高下の変化が目まぐるしく、とてもではないはウォッチできるものではなかった。
体調もあるがマネーがマネーの世界からあふれ、需給原則を旨とする商品の世界に過度に流入していたせいもあろう(日本の商品先物は例外)。
グローバルなカネの流れから一歩(一、二歩か)距離を置く日本。身の丈にあった商品市場を距離を置いて考えてもよさそうに思える。
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