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「ゴールドセミナー2007」開幕
金ETF在庫600トン、80年代とは需給構造が違う
東京工業品取引所(東工取)が6月中に4都市で開催する「ゴールドセミナー2007」の第一回東京開催が10日、秋葉原コンベンションルームで開かれた。
当日は朝方からの雨で集客が心配されたが、金に対する同心の高さと場所(会場はJR秋葉原駅から徒歩1分、雨天にもかかわらず電気街は混雑していた)に恵まれて、ほぼ満席(定員 450席)となり、初めて取引所が単独主催する一般聴衆参加のセミナーは、よいスタートをきった。
第一部「金先物取引の概要」は東工取企画部長、小渕大樹氏の話。東工取の沿革から始まり、現在の市場規模まで東工収の現況を紹介。
商品先物取引の説明では、株式投資との違いを実例をあげて説明(証拠金取引や期限つきの取引など)、更にはには委託者保護制度など委託者資産を確実に保全する制度や追証の説明、そして金先物取引の詳細にふれ、税制に至るまで細かに解説。やや詰め込みすぎの嫌いもあったが、よくまとまっていた。
最後に申請中の「ミニ金取引」にふれ、現金決済取引で取引単位は現行の10分の1の 100g、期近3限月の取引を予定Lていることを紹介した。
15分休憩の間に、ゴールドバー(5g)や書籍などが当たる抽選会が開かれた。
第2部「ETFが牽引する新次元の金価格」の講師はワールド ゴールド カウンシル日韓地域代表 豊島逸夫氏。
豊島氏はスイス銀行勤務時代に初めて先物に接した。シカゴのコモディティ・ブローカーに派遣された時、現地の彼らは子供のPTAで、父兄の職業覧にプロフェショナル・スペキュレーター(プロの投機家)と書く、彼らは「自分たちがいなければ、農家のヘッジも成り立たないことを知っている」。日本人のもつ投機の認識(後ろめたい、コソコソ、バクチ)とは違うことを実感したという。
金はコモディティ(商品)とカレンシー(通貨)の二面性が同居した唯一の商品で、いま金融市場の資金が商品の市場に流れてきている。
金ETF(金現物の裏付けのある信託契約〉にはカルパースなど年金基金が参入し、ETF在庫は 600トン規模に膨らんだ。
年金が金を買う理由として「金を入れないポートフォリオはリスキー」の解釈による。インフレに無防備のポートフォリオの方がはるかにリスキーというわけだ。
80年相場の再来(短期間に急上昇し、その後急落)を警戒する向きもあるが、当時とは市場構造そのものが変わっている。
80年高値は第二次石油ショックとインフレ、ソ連のアフガン侵攻などの地政学リスクが重なった。今とよく似た市場背景もあるが、当時はコメックスに金が上場されてから6年目の出来事であった。
現在の上昇相場は7年近くにわたっている。中国、インドの台頭やETFの登場(年金の買い〉。年金はヘッジファンドとは違い、すぐに売却する気はない。5〜10年長期間保有する。 だが、金の最大のマイナス点は金利を生まないこと。ETFには現物保管のコスト(倉庫料)がかかる。いつまでも買い続けることはできない。
その転機となると思われるのが金融政策が安定した時、金価格は下がる。
前FRB議長のグリーンスパン氏は講演料15万ドル(約2000万円〉ともいわれ、支払い通貨は米ドル、ユーロー、日本円、ルーブル、何にしましょうか、と主催者が尋ねたところ、「金(ゴールド)がいい」と。氏の「ゴールドは究極の資産である」との認識が欧米人にも浸透してきた。
60分講演はアッという間に終わった。
当日の司会を努めた広報部の佐藤さやかさんもよかったことを付け加えておく。
(高橋) |