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エチオピアに学ぶ
 エチオピアは飢餓が繰り返されることで名高い。いまも 700万人が食料援助の対象になつている。
 「が、エチオピアはアフリカ第2のトウモロコシ生産国であり、小麦の大手産出国でもあるじ首都であるアティスアベバの薄汚れた穀物市場には供給余力のある南部と西部から荷を積んだ車が人り、食料の乏しい北部と西東部を目ざす。非合法のトレーダーはゆすりたかりの商売を組織、運転手から1袋20ドルの穀物から 1.5ドルをかすめ取る。他の市場施設の欠点も加えて、余分なコストは1袋で20%に及ぶ」
 英誌エコノミスト(9日付)の「ギャングを食料の供給チェーンから追放せよ」という記事は恒常的飢餓の一因は商流の未整備にあると分析する。
 「国連の機関であるワールド・フード・プログラム(WFP)はいまエチオピア商品取引所(ECEX)の設立準備を進めている。この構想はシカゴ・オプ・トレードの創設からヒントを得ている。『現在のエチオピアの環境は1848年のシカゴに似ている』と推進者のエレーニ・ガプレマドリンは述べ、12月の小麦収穫時の初立会いを目ざしている」
 取引所取引は市場情報の収集、伝達にとどまらず、貯蔵機能、品質鑑定機能を高め、ひいては飢餓の軽減、解消につながる、と記事は解説する。
 ひるがえって日本。コメ先物は生産者団体の反対をバックに農水省は認めない。
 小麦の国際価格が急上昇中。政府が輸入小麦を買い取り製粉会社に販売する価格の改定は年2、3回。この値上がりリスクは製品値上げを通じ、消費者に転嫁する仕組み。小麦を上場Lて、リスクヘッジの場を設けようとう声は製粉会社からも、うどんメーカーからも聞こえてこない。
 エコノミスト誌の記事にある1848年。「シカゴのある小麦粉の貯蔵所の2階に82人の商人が集まり、シカゴ・ボード・オプ・トレード(CBOT)を設立した。その目的は、市の商業の発展・推進と売買取引に関与する者が一同に会して商品を取引する施設の開発にあった」。
 「CBOTの取引の手引き、1998年版」、邦訳「入門先物取引のすべて」{エム・ケイ・ニュース社から。
 シカゴとまではいわず、エチオピアに学ぶときではないか。
(成末)