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リテールの重要さ
商品先物菜界の前期決算は総じて大幅な減収・減益となつた。それも大手の落ち込みが激しい。
一方、民間企業の多くは史上最高の好決算で終えたところが少なくない。上場企業の好決算を受けて証券各社も大幅増益が期待されていたが、現実は軒並み減収・減益と発表された。史上最高額の保有資産を抱える投資信託人気をバックにして、この結果である。
世界的な株高現象のなかで日本株だけが一人蚊帳の外といった感じで、いまだに年初高値を史新できないでいる。
9日、民間企業としては初めて2兆円の営業利益をあげたトヨタ自動車の株価は、発表明けの翌日には早くも利益確定の売りに押されて値を下げている。本来、株式市場は企業の業績に株価が左右されて然るべきだと思うのだが、最近の市場動向を見ると、明るい材料に飛びつくよりも将来リスク〈円高と米国経済の先行き懸念)を警戒する向きが多いらしい。
この背後に潜んでいる問題として、改めて考えされるのがリテール(個人投資家)不在ともいえる現象だ。
あのライブドア事件を契機にリテール部門が落ち込んだ。それを端的に物語っているのが急成長を続けてきたネット専業証券の業績ダウン(税引き後利益ベースで各社ともに前年比30%強の減益)である。
機関投資家は安定顧客であり大量注文、高額手数料を落としてくれるが、個人投資家が不在だと営業収益が伸びない。なぜならばリテール部門の株式委託手数料の方がホールセールス部門よりも料率が高いのが普通だからだ。自ずと個人の売買が減少すると収益を圧迫することになる。
いかにリテールの存在が大切かを実証している。
商品先物業界はその両方が不在の状況下にある。市場関係者は産業インフラの重要性を唱えるが、現実的にはヘッジャーの存在はゼロに等しい。行為規制の中で取引員のリテール開拓は鈍り、各社の収益の足を引つ張っている。
ヘッジャー開拓は取引所や中央団体の協力支援を仰ぎ、得意分野であったリテール開拓は各社独自の工夫を重ねていく以外に無い。すでにセミナーやネット開発など様々な試みが見られているが、それが花開くのはまだ先。リテールの信頼を呼び寄せるには時間がかかる。根気も大切。
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