◇東工取の市場改善計画、ミニ金6月上場説と1キロ金の設計変更
◇ “めらの目”機関投資家、商品と縁切り?
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東工取の市場改善計画
ミニ金6月上場説と1キロ金の設計変更
東京工業品取引所の南學政明理事長が「新年度の早い時期」とした『ミニ・ゴールド(金)』の上場は、早くても6月になるとの観測が出はじめている。
ミニ金は、現行の金先物取引に比べ取引単位を10分の1の 100グラムとした「入門者向け」である点が最大の特徴。国内商品先物市場の低迷脱出の手がかりを模索する業界関係者の間で期待が高まっている。
しかし現時点で主務省の認可は得られていない。このため取引所側も『見切り発車』で新聞・雑誌等に広告を掲載するわけにもいかない。つまり新規商品を成功させるための重要なプロセスである『周知』が徹底できていないことになる。
受託の担い手である取引員側の対応も進んでいない。ミニ金の受託では「ネット取引が大きな威力を発揮する」という意見がある。そこにはネットの株式投資家がより値動きのダイナミックな金に食指を動かすとの期待が見え隠れする。だがそうなると、倍率の低さゆえに手数料の抜け幅の問題が出てくる。大手取引員の役員が「ウチは 300円でキャンペーンを張る」と話すように、手数料の割引が必要になってくる。
問題は「一律料金」体系の崩壊だ。「一律」はバックオフィス業務の簡素化すなわちコスト削減を可能にしている。加えて対応ソフトの改編も必要。取引員によっては「2〜3カ月の期間が必要」との声もある。
だがより重要なのは、ミニの陰に隠れてスポットが当てられないでいる「1キロ金」の扱いだ。南學理事長は1月に「個人投資家に対する配慮」の一方で「既存の商品設計の改善と国際的なマーケティング活動の必要性」に言及している。これが直接的に1キロ金を指しているとは言えない。だがミニ金が入門編なら、1キロ金は、プロ仕様と言わないまでも熟練者向けになるとの証言がある。そしてその中には「商社と外資」(東工取理事)が含まれている。
つまり1キロ金はミニとは異なるコンセプトで商品設計の『改善』がなされるのが既定路線になっている。
その際、東工取の最重要案件は「仮にミニの失敗はあっても1キロ金の失敗は許されない」点にある。実際に改善内容は「ほぼ固まっている」というが「稼ぎ頭の1キロ金は慎重にならざるを得ない」のが本音だ。
何が変わるのか。
ミニ金では証拠金と値幅制限の拡大が見えている。近年のボラティリティーを吸収し、制限値幅への到達を避けるには制限値幅の拡大が不可欠。同時に証拠金の絶対額を引き上げることでカバー率を増して追証をかかりにくくする。値幅と証拠金額はセットの話だ。
しかし1キロ金でミニ金と同様の措置をとれば証拠金額の増額が既存の市場参加者離れを招きかねない。この点に議論の余地がありそうだ。
東工取は『金の改善』を何としても成功させたい。次には石油市場の改善が控えているからだ。まずは現金決済取引の原油。後に製品という流れがささやかれている。 |