日本商品先物振興協会は13日の理事会で、不招請勧誘禁止の導入を回避するため「業界として顧客トラブルの減少に早急に取り組む」ことを決議した。
具体的には会員各社が定める勧誘方針を店頭やホームページで公表し、これらが「既定事実」であることを示す。先物協会は勧誘方針を公表する会員を「社内周知を完了した会社であることを対外的に訴える」とともに、方針違反に対しては相談窓口等に相談するよう告知する。
また商品先物取引の相談件数を集計する国民生活センターに対しては、その内容の詳細な区分を要請する。
理事会はこれら案件に対して「おおむね理解が得られた」(加藤雅一会長)とし、会員への周知期間を経たのち、11月上旬から対外的な取組方針を公表するとしている。
理事会決議の背景には、金融商品取引法が可決・成立した今国会の審議過程で、商品先物取引に不招請勧誘を禁止すべきとする主旨の質疑が繰り返しなされたことがある。結果として衆参両院の委員会で、今後トラブルが解消しない場合には不招請勧誘の禁止導入を検討する内容の付帯決議がなされている。
このため先物協会はトラブル減少の早急な取り組みが必要とすると同時に、同取り組みは「市場振興策を推進するためにも不可欠」と判断した。勧誘方針の公表は「商品先物取引業界が平成16年改正商取法施行で変わったこと」をアピールするための態度表明と位置づけた。
| ■ トラブル減少に向けた掲示内容 |
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@商品先物取引の勧誘にあたって、迷惑勧誘や断定的
判断の提供は行わないこと等商品取引所法及び関係
法令を遵守すること(具体性をもたせた表現が有効)
A顧客の適合性に配慮すること(取引をお断りするこ
とがあること等具体性を持たせることが有効)
B商品先物取引のしくみや投下資金以上の損失をする
ことがあること等、重要な事項について理解いただ
くよう適切な説明に勤めること
C顧客の迷惑とならないよう、勧誘方法および時間帯
に配慮すること
D会社における顧客相談窓口の紹介 |
勧誘方針自体は、昨年5月の改正商取法施行を機に、受託業務管理規則等に則って各取引員の社内で周知徹底されてきた。会員は別表の事項を含む勧誘方針を本店と営業所、およびホームページで公開することになる。
先物協会では10月上旬にも会員懇談会を開いてこれら取組方針を説明する。会員は10月下旬までに社内で周知し、その後11月上旬をめどに対外的な公表を始めたい考えだ。
国民生活センターへの要請は、商品先物業界の「苦情の目安」として国会でも用いられた同センターの集計数値が、取引員以外の業者に対するものと未分化であるなどとの指摘があるためだ。たとえば相談の受け手がいわゆる「海先業者」等と「商品取引員」を混同した結果、商品先物業界に不利なカウントが生じることが懸念される。
このため同センターがまとめる「相談件数」について、商品取引員かそれ以外か、さらに内容を「苦情」「相談」「照会」等に区分するよう主務省、日本商品先物取引協会を介して要請する。
また会員は、個別に同センターに寄せられた相談件数と内容の把握に務め、その結果を日商協に報告するようにする。日商協には、その結果を会員の営業姿勢の改善・指導に反映させるよう協力を求めるが、これらの措置によって「数字のひとり歩き」を是正したい考えだ。