「不安な状態がコーヒー相場を7年振りの高値に」
英紙ファイナンシャル・タイムス(FT、8月23日付)商品欄の見出しだ。
「22日、コーヒー(ロブスタ)が7年振りの高値を付けた。降雨による被害でベトナムの生産低下が懸念されているうえ、欧州の主要在庫拠点イタリアのトリエステで21日、湿気の影響が表面化、受け渡し供用品から除外されたためだ」
ロブスタの指標市場であるロンドン先物市場ではスポット相場が先物相場を上回る逆ザヤ現象が出現している。指定倉庫在庫は5年振りの低水準。非鉄金属同様、在庫水準の低下がヘッジファンドの買い参入を呼び込み、取組高の30%はファンド玉。ベトナムは2年続きの不作で新規引き合いには応じられない在庫状況にある(FT、22日付の解説)。
FTの解説に「非鉄金属同様」とあるが、その非鉄金属ではニッケルが大暴騰劇を演じている。
「混乱するニッケル」と題する記事(FT、8月18日付)からポイントを抜き出してみる。

●ニッケルの指標市場LME(ロンドン金属取引所)は16日午後5時5分、次の規制策を発表した。?逆ザヤ幅拡大を1日、トン 300ドル以内とする?売り手はトン当たり1日 300ドルのコストを負担すれば決済を先送りできる。
16日のLMEニッケル現物はトン3万3500ドル、3カ月先物は同2万9200ドルの大逆ザヤ。
●ニッケルは需要増加に供給が追い付かないため、LME指定倉庫在庫が超低水準にある。だが、小さな市場(年間需要規模 135万トン)だけに強気による市場操作のうわさも出ている。カナダのニッケル大手インコをめぐる買収合戦がたけなわなため、買収にからんでニッケル相場を操作する動きがあるのではないか、との指摘もある。
●LMEのサイモン・ヒール社長は「取引所は市場に介入すべきではないと考える。逆ザヤ規制は介入行為ではある。だが、この手だては市場の秩序維持と決済の確実性を確保する目的だ」とし「非鉄金属市場は過去15カ月、話題と推測-時にはヒステリー状態の-に取り巻かれてきた。この間、ハリケーン・カトリーナ、ロンドンの爆弾騒ぎなどもあった。ただ一度も決済トラブルは生じず、取引は継続している」