リスク回避からリスク容認へ。国際商品の人気の変化は5日の国際商品相場の動きにみることができる。
FT(7月6日付)商品欄の見出しは「話し合い延期が原油を史上最高値に押し上げ」 「開発の行き詰まりを打開するためのイランとEUの話し合いが延期されたため、ニューヨークWTIの8月限は5日、1バレル 75.46ドルと4月24日の 75.35ドルを上回って史上最高値となった」

「LMEのニッケル現物相場は5日、トン2万4000ドルと1988年3月28日の2万3900ドルを上回り史上最高値に達した。主としてステンレス・スチールに使われるが、メーカーは3カ月で60%の高値にあるニッケルを買わざるを得ない立場にある。インドネシアの2鉱山の生産低下、オーストラリア鉱山のトラブルなどが伝えられ、LME在庫の低下と相まって供給不安を呼んでいる。指標となるLME3カ月物も3月末高値に 100ドルとせまった」
ニッケルではいま鉱山会社間の買収合戦が演じられている。産銅大手の米フェルプス・ドッジがカナダのインコ(ニッケル)、ファルコンブリッジ(ニッケル、銅)の買収を仕掛け、他の非鉄金属大手も参戦の意図が伝えられる(英エコノミスト、7月1日号)
非鉄金属相場の高騰で現金があふれている鉱山大手は新規開発の2つのリスクを避けるため買収の道を選んでいる。新規開発が実際の生産に結び付くまで長期間かかるため、相場が下落サイクルに入るころ生産開始となるリスク、もうひとつはカントリーリスク。新規開発適地が先進国では乏しくなり、途上国が目標となるが、そこには資源国有化、鉱区権の高騰といったリスクが存在する。
既存鉱山間の買収合戦では供給増加は限られる。供給天井は低いままに抑えられる。
商品へのリスクマネーは需給を改めて点検しながら、再び参入し始めたようだ。
大阪のニッケル先物はこうした国際需給のひっ迫感が出来高増に結び付かない。日本の商品投機マネーの仲介者の過度なまでの勧誘自主規制のためなのだろうか。
それとも、産業のインフラと言いながら、うの目たかの目で営業姿勢をチェックする行政の過剰規制のためなのだろうか。