─ 主 な 紙 面 ―
◇フジF、山前商事委託者受け入れ 600名・20億円超トランスファー
◆特別清算預託金制度スタート 高まる関心、先物協会が説明会
◆TOCOM指数7月公表 運営特別委が設計案を大筋了承
◇“めらの目”投資時計はまだ「商品」
◆福岡商取、特別委を19日に開催 伝統市場の存廃審議始まる
◆先物協会新会長に加藤氏 副会長には犬嶋氏が゜就任
◆日商協副会長に二家氏 専務は農水OB守田氏
◆米ケント大で先物講習 東穀取が参加者募集
フジF、山前商事委託者受け入れ
600名・20億円超トランスファー
フジフューチャーズは近く受託業務を休止する山前商事と、同社の委託者と営業社員をほぼ全面的に受け入れることで合意した。委託者とその預かり資産の移転について、2杜は7月中に委託者の同意を得て「三者間契約」を結び、8月末までにトランスファーを完了する方針。委託者総数600名を超える一括トランスファーは国内の商品先物業界では初めて。関係取引所もこれを認める意向だ。
受託休止を決めた山前商事は東京工業品取引所と東京穀物商品取引所の会員資格を持つ中堅取引員。同業他社からは「派手さはないが専門知識に長けたコミッションセールスが玄人の委託者を多数抱え、安定経営を続けてきた」と目される。一方、取引所関係者からも「委託者の取引継続期間が長く、苦情や紛議のない優良取引員の一社。古き良き取引員のイメージ」との評価がある。平成17年3月期の決算では1億2736万円の経常利溢を計上している。しかし『古き良き時代』を生きてきた取引員にとって「ファンドとネット取引が大半を占める」(山前商事・安部右三社長)現在の市場構造は、同社が委託者とともに歩んできた方向性とは異なつてきた。このため事業戦略を転換し、当面は自己取引を業務の中心に据えることを決断した。
これを受け2社は、山前商事の受託業務休止後の委託者と従業員の待遇を協議した。結果「極めて紳士的に会社同士の話し合いの中で委託者と従業員の)移転合意が自然にできた」(フジフューチャーズ・定村雅文副社長)としている。
フジ側が受け入れるのは、 600名超の委託者と20億円を上回る預かり資産。また営業社員は20名を超えるが、この中には15名程度のコミッション契約の営業マンが含まれている。フジは現在32名のコミッション営業マンを抱えているが「新戦力を加えることでコミッション部門を増強し収益の柱を太くしたい」定村副社長)考えだ。
委託者と同資産の移転はいわゆる『平常時のトランスファー』を採用する。このため委託者は建玉を手仕舞うことなく、取引先を山前商事からフジに変更することが可能だ。
同方式はグローバリーや西友商事の自主廃業に伴い数名規模で採られたことはあるが、数百名、数十億円単位の大規模トランスファーは初めて。今回のトランスファーが成功すれば、取引員業務の転換に伴い予見される委託者の保護と雇用確保が同時に実現することになる。再編が進む業界内での試金石となろう。 |