年末、年始の整理を怠ったせいでわがオフィスの机上はおろか机の下も新聞、雑誌、資料が氾濫している。
かくてはならじ。整理に着手し始めたとたん「ペイオフ解禁 資産運用こう変る、こう変える」というレポートが出てきた。
「暇は老化を加速する、少し刺激を与えよう」と考えたのだろうか。M社のFさんからの依頼で確か02年春に書き上げたA4版20ページの小冊子だ。
整理整とん下手は生来のものだが、思いがけないモノが出てくるとなつかしさもあって、つい読んでしまう。で、結局は整理は先送りとなる。

小冊子には英誌エコノミスト(01年4月21日号)による“投資時計”が出ている。
景気は循環するという前提に立って、景気の各局面でなにが最適の投資対象かをみたものだ。
債券=景気循環の谷の少なくとも1年前、金利が低下し始める直前に他の投資物件を上回るパフォーマンスをみせる。
株式=金融政策が鏡和の方向に転じる時期、景気の谷の約6ヵ月前に底入れから上昇に転じる。景気が強さを加え、金利が上がり始めると、偉券が下がる一方、株価は増益を受け上昇する。
商品(不動産)=景気がピークに近づき、インフレ率が上昇する局面で商品(不動産)のパフォーマンスがベストとなる。
税金=中央銀行がインフレ抑制のため、金利を引き上げるに及ぶと税金が王様となる。
世界的にみると投資時計は2〜3時を指しているのだろうか。
投資時計に即したエコノミスト誌の当時の予測は大枠ではほぼ的中している。小冊子には「02年はじめにかけ国際商品ではコーヒーが市場最安値、綿花は15年来安値、鉄スクラップは4年で55%下落といった具合に記録的安値圏にある」という記述がある。
商品は当時まさに丑三つ時だったと振り返ることができる。
そしていま、投資時計の尺度に照らすと何時なのだろうか。
「中央銀行がインフレ抑制のため、利上げに及ぶと現金が王様となる」
ここ1ヵ月、商品の急反落はこうした解釈通りだともいえよう。6時を回ったという見方だ。
だが、一方で「景気はピークに近づき、インフレ率が上昇する局面」ともいえる。
米国の底堅さ、日本の復調…。それになによりも中国、インドの高成長持続とあれば、投資時計は4〜5時ではないのか。05年末〜06年5月中旬にかけての非鉄金属、貴金属相場はスピード違反で、一時急停止を命じられたが、また走り出すとみたい。