─ 主 な 紙 面 ―
◇森實理事長がコメ不認可で抗議文書を提出
―辞任は利敵行為との指摘受け「挑戦継続」を決意―
◆市場リスク減少で片建玉規制導入へ リスク比150%で新規建玉停止
◆中部商取、委託者向けキャンペーン 受託会員にも協賛金提供
◇商品点検 ― ゴールド ― 投資需要拡大を先取り 現物需要も高値慣れ
◆東工取、貴金属・石油試験合格者には外務員証に記載
◆東穀取、既存商品ザラバ化アンケート意見集約できず
(お知らせ=編集の都合により5月8日号は休載させていただきます)
森實理事長がコメ不認可で抗議文書を提出
―辞任は利敵行為との指摘受け「挑戦継続」を決意―
東京穀物商品取引所の森実孝郎理事長は25日、先にコメ先物市場の開設に不許可の判断を下した農林水産省に対して抗議文書を提出した。また「敗戦の責任」と「抗議の意思」を明確にするため一時は辞任を決意したが、役職員や先物市場関係者の強い慰留とコメ懇談会メンバーによる「辞任は利敵行為」との指摘を受け、改めてコメ上場に向け)戦わぎるを得ない」と決意した胸中を明かした。さらに再度の上場申請は「いつとは言えない」としつつも、農水省が不認可の理由に挙げた「新しいコメ生産調整ンステムが動き出すかどうか」と、各国の多様な農業の共存を基本目標として進展する「WTO交渉のメドがつくか」が判断基準になるとの見解を示した。
不認可判断そのものについて森實理事長は「WTO問題や生産調整問題を抱え行政がつらい立場にあった」と一定の理解を表明。「理屈ではなく現在のコメをめぐる特殊かつきわめて難しい状況が不認可判断につながったと思う」とし、「立場の問題だとしか言いようがない」と説明した。しかし上場申請の判断は「法令に準拠して処理されるべき問題であり、(不認可の結果には)大変不満を持っている」と憤りをあらわした。
また不認可判断は「農協の主張が認められたかたちになっているが、逆に言えばユーザーなり大口雷要者、大規模農家の意向は無視された格好」と指摘。大規模農家を含め、多方面から困惑が伝えられていることも明かした。
行政訴訟については、訴権の行使期間が6カ月あることから、「当面は様子を見たい」とし、今すぐ訴訟を起こすつもりはないことを確認。ただし訴権行使の権利自体を放棄するつもりはないと述べた。
農水省の内藤邦男総合食料局次長に提出した文書は『コメ試験上場に関する農水省の決定に対する東穀の決意表明』(下に全文掲載)と『「コメ先物市場と生産調整の関係に対する誤解について』の2通。
『決意表明では、農水省が不認可の理由としたコメ政策との整合性が確保できないとの指摘は@商品取引所法が定める「コメの生産に著しい支障を及ほすおそれがある」ことの鋭明にはならない、B先物市場では差金決済でヘッジの目的は達成できるので受け渡しはごく一部の例外で、先物取引が生産調整のあり方を規定することはない、きらにH流通は自由化されておりリスクヘッジ常要は流通業者や大口需要者、法人化した大規模コメ生産者にも存在する―などと反論すると同時に、東穀取のコメ先物上場の主張は「時代の要請に応えたもの」で今後も「(上場)実現に向けて挑戦し続ける」と主張。
もう、一通の『誤解について』は生産調盤と先物市場の関係に対する不十分な理解と誤解を解くためのもので「いわばいままでの論争に終止符を打つためのメモ」と位置づけている。
| ■ コメの試験上場に関する農水省の決定に対する東穀の決意表明 |
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平成18年4月25日
東京穀物商品取引所 理事長 森實 孝郎
一、東京穀物商品取引所は、理事会の総意をもって、農林水産省から伝達された「コメの先物取引の試験上場を認可しない」旨の決定は、下記の理由から納得できないので、これに抗議する。
1.新しいコメの生産調整方式への移行期にあるコメ政策との整合性が確保できないという指摘は、あくまでも現在のコメを巡る状況の説明に留まるものであり、商取法が規定する「コメの生産に著しい支障を及ぽすおそれがある」ことの説明にはならない。
農林水産省は、商取法の試験上場に係る規定に則し、不認可とする理由、即ちコメの生産に「著しい」支韓を及ぼすおそれがある旨を明確に挙証する責任を有するものと解する。
2.コメの先物市場は、全体的な需給均衡対策である生産調整への計画や実績をコメの重要な供給情報の一つとして受身の立場で受け止め、それを市場における価格形成に織りこみ、情報として提供する役割を担うと共に、通常は一年一作で同年にわたって消費される関係上、生産、流通から大口消費の各段階で常に発生する恐れのある価格変動に伴う経営リスクをヘッジする場を個別の経営に提供する役割を担うものであり、先物市場を利用するかどうか、どの程度利用するかは、当業者にとっては全く自由な個別の経営判断に委ねられている。また、生産者にとって、先物市場では反対売買による差金決済により充分ヘッジの目的は達成されるので、受渡しが行われるのはごく一部の例外でしかない。従って、先物取引が全体的な政策であるコメの生産調整のあり方を規定するようなことはない。3.今日、コメの流通は制度上自由化され、現に存在している市場価格の変動に対応し、経営リスクのヘッジを求める需要は、卸売業者等の流通業者は勿論、外食業者等の大口需要者や法人化した大規模なコメ生産者にも広範に存在している。このようなヘッジ需要を何時でも安いコストで受け止めるためには、我々東京穀物商品取引所のように歴史的伝統と膨大な情報と投機資金が集積される厚みのある先物市場が必要な時代に入ったものと確信している。
二、我々は、非力ではあるが、その主張は時代の要請に応えたものと確信しており、識者の御理解と御支援を得て、その実現に向けて挑戦し続ける決意を有することを表明する。
以上 |
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